共依存の歴史
共依存の歴史

元々は、アルコール依存者治療の過程で、生まれた言葉だと言われています。
アルコール依存者の回復過程で上手く行かなかったケースに注目し、周りの人間で依存を助長する存在が多く見られました。
これは、依存者をケアする人間で、献身的な行動がアルコール依存者の改善を妨げるものです。
その依存者に献身的なケアをする人が依存を助長する関係を共依存と言います。
共依存者はアルコール依存者に依存されると献身的に頑張り、喜びや存在意義を得ます。
依存者との関係に依存するのです。
極端なケースだと、依存者の回復を妨げ、自分に依存するように仕向ける行動をとる場合もあります。
依存者だけでなく、依存者の周りの関係にも問題があるケースが多いのです。
現在では、様々な依存者に関しても共依存という言葉が使われるようになりました。
また、共依存的な関係は一般にも存在します。
夫婦や恋人、親子などは少なからず共依存的な部分を持っています。
少しの共依存であれば問題ないのですが、エスカレートするとお互いに良くない関係になります。
最近では、一般的な関係でも共依存的な部分が強くなるケースが問題視されています。
人から求められたい気持ちや、何かをしてあげたいという気持ちは、誰しも持っているものです。
時代や環境は関係なく、共依存的な関係はありうるのです。
そこには、社会的背景や家庭のあり方の変化が大きく影響しているのかもしれません。